最近、日経新聞で「マンション修繕談合疑惑」という記事を読みました。
内容があまりに身近で、ショックだったのでトピックとして共有させていただきます。
どうやら、マンションの大規模修繕工事では工事費が1〜2割ほど高くなっているケースが多いそうです。
しかもその原因が、**施工会社・設計コンサル・管理会社の談合やバックマージン(裏金)**だというのです。
❓ なにが問題?
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管理組合が採用する「設計監理方式」では、設計事務所や管理会社が工事の監督役となりますが…
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実際には、その設計コンサルと施工会社が裏でつながっているケースが多い
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公募のように見せかけて、あらかじめ工事業者を決めておく「出来レース」が横行
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結果として、本来不要な1〜2割の工事費がコンサルや管理会社への「見えない手数料」として上乗せされている
💸 積立金が食い尽くされる
記事では、例えば築12〜15年目の100戸のマンションで、
1回目の修繕工事費が1億5000万円前後とされており、
そのうちの**1500〜3000万円が“裏側のマージン”**になっている可能性があるとのことでした。
しかも、全国の管理組合の約4割が修繕積立金の不足に直面しているという調査も。
🧠 住民にできることは?
正直、こうした問題は住民が気づくのが難しい構造になっています。
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「相見積をとってるから安心」と思っていたら、すべての業者がグルだった
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「安いコンサルを選んだ」と思ったら、実は裏で施工会社から報酬を得ていた
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「新規業者を排除する条件(資本金・実績など)」が事前に仕組まれていた
もはや、誰を信用していいか分からない世界です。
🔗 皆さんのマンションではどうですか?
この記事を読んで、我が家の大規模修繕も不安になりました。
同じような経験や「こんな違和感あったよ」ということがあれば、ぜひ教えてください。
ご存じかもしれませんが、「官製談合防止法」は地方公共団体対象なので、民間の分譲マンションには適用外です。
ただし、「独占禁止法第3条の不当な取引制限」には該当の余地あり。
問題は、立証が住民側には極めて困難ということ。
管理会社やコンサルは「価格決定には関与していない」と言い張れば済んでしまいます。
結局は理事会が勉強しないと、どれだけ住民が騒いでも握りつぶされるんですよね。
設計コンサルってのは「設計+監理」を請けるんですが、
実態は施工会社からリベートもらってナンボの会社もあります。
「設計監理費=中立性の担保」なんて建前です。
特命案件(実質随意契約)になってるのに、「形式は公募です」ってやってる時点ですでに論外。
建築士法第24条にすら抵触してる恐れがある。
これ、うちは調査会社入れて、最後は裁判になりましたよ。
だから何度も言ってるんですよ。
「“管理会社に任せておけば安心”という時代はとっくに終わってる」って。
管理組合は法人格持ってないけど、意思決定は団体行動ですから、その中で声の大きい人が牛耳ればこうなる。
修繕委員会を別に立てて、理事会とは独立して判断する体制を整えない限り、また繰り返しますよ。
修繕は1回勝負。騙されてからでは遅いです。
こういうの、もう10年以上前から言われてますよ。
問題は「談合そのものが犯罪なのか」って話じゃなくて、形式的には公募の体裁を取ってるところなんですよね。
しかも、設計コンサルが癒着してると、契約の外注先が固定化されていても内部統制が効かない。
公取が入っても「指導」で終わってるケースがほとんどです。
管理会社との委託契約書を見直した方がいいですよ、本当に。
うちも前回の修繕で、見積書のフォーマットが全社ほぼ一緒だったんですよね。
おかしいと思って、建設業法調べたら「形式談合」ってやつに該当しそうだったけど、
結局理事会の多数決で押し切られました。
一般住民が「違和感あります」って声を上げても、理事会と業者がグルだったら意味ないんです。
積立金は有限。騙される側が勉強しないと、泣き寝入りですよ。
この手の不透明な費用は「第三者監査」が入らない限り、数字だけじゃ見抜けません。
なぜなら“適正価格”ってのは常に相対的だからです。
設計監理方式の「監理」がザルになると、予算執行が内部監査なしで動いてるのと同じ構図。
法的には瑕疵を問えないケースがほとんどですが、損はしてます。
管理会社とズブズブの契約は、一回精査した方がいいです。
もう正直、大規模修繕って聞くだけで気が重くなる。
本来は家がきれいになって嬉しいはずのことなのに、なぜこんなに業者に狙われなきゃいけないのか…。裏で誰かが儲けてて、住民だけが高いお金を負担してるなんて悔しすぎる。
「ちゃんと管理してると思ってたのに」って後から気づくのが一番つらい。
